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合名会社債務と相続税

 合名会社って、案外その地域の老舗の会社だったりして、
 簿価数千円なのに、時価数億円なんていう古い土地を
 持っていたりするんです。

 そうすると相続税が大変です。 

 ところがこんなんなっちゃった合名会社があったら? 

 ┏ 会社法 ┓
 会社法では、合名会社の財産だけで会社の債務を
 弁済することができない場合には、社員は連帯して
 債務を弁済する責任(無限責任)を負うこととされています。

 また、退社する社員は、本店所在地の登記所で
 退社の登記をすることとされており、その際に退社の登記を
 する以前に生じた債務に対しては責任を負うこととされています。

 ┏ 相続税法 ┓
 一方、相続税は、亡くなった方が死亡時に保有していた
 総遺産額(財産の価格の合計額−債務控除額<*1>)から、
 基礎控除額<*2>を控除した後の金額を基に税額を計算します。

 <*1>亡くなった方の借入金などのいわゆる債務、
    未納の公租公課や特定の葬式費用の合計額。
 <*2>来年度の改正で6割程度まで引下げが予定されている。

 ┏ 債務超過の取扱い ┓
 このことから、合名会社の会社財産によって
 会社の債務を完済できない状況にあるときに

 無限責任社員が死亡した場合には、
 その無限責任社員が持分に応じて
 負担すべき会社の債務超過額は、

 相続税の計算上、その無限責任社員の債務として
 債務控除の対象となります。
 (国税庁のホームページの質疑応答事例より)

┏ その他具体的取扱例 ┓
仮に死亡退職金を支給すること(未払退職金の計上)に
よって債務超過となるのであれば、
それは被相続人の債務には該当しないものと考えます。

死亡退職金の支給は、退社する社員の死亡後に発生するものであり、
死亡時に現に存していた債務とはいえないからです。

なお、合名会社の出資の評価においては、
死亡退職金相当額を債務として計上することは差し支えないと考えます。


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