ホームmag2> mag2バックナンバー> 201204- > 「相殺」をした場合の領収書に印紙は必要?
「取引業者との間に、売掛金が20万円と買掛金が18万円ありました。
そこで代金を相殺して、差額の2万円を現金で受け取りました。
領収書には20万円と記載し、但し書き のところで
“18万円については売掛金 と買掛金を相殺”と書きました。
このよ うな領収書についての印紙は、どのよう に取り扱ったらいいのでしょうか?」
というご質問を、ある経営者からいただ きました。
金銭または有価証券の「受取書」や「領収書」には印紙税が課税されます。
しかし、相殺による売掛債権の消滅を証明するものにおいては、
印紙税は課税されません。
また、相殺される金額を含めて記載しているものについては、
「相殺される金額」を明確にすれば、相殺分は記載金額には含まれません。
そのため今回のご質問では、「相殺される金額」、
つまり相殺した18万円は記載金額には含まれません。
よって、領収書には20万円と記載されていますが、
そのうちの現金で受け取った2万円が印紙税の対象となります。
なお今回の場合の印紙税は、
記載金額が3万円未満については非課税ですから印紙は不要となります。
ただし、たとえ相殺の事実を証明するために作成された領収書であっても、
その事実が文書上明らかにされていないときには、
印紙税が課税されますので注意が必要です。
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