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「日本初の所得税」申告額第1位は?

我が国に所得税が導入されたのは明治20年で、

課税対象は個人所得だけでした。

書籍『日本財政論』によると、高額納税者の多くは

旧大名や公家などの華族で、上位には旧山口藩主の毛利元徳や

旧金沢藩主の前田利嗣、旧熊本藩主の細川護久などの名前がみられます。


そのような中、 申告額で第1位となったのは、

三菱財閥の 基礎を築いた岩崎弥太郎の長男、

岩崎久弥 で申告額は約70万円でした。

第2位は岩 崎弥之助(岩崎弥太郎の弟)で約25万円、

第3位が毛利元徳の17万円台。


日本資本主義の父といわれた渋沢栄一が10万円弱の申告額ですから、

第1位の申告額がいかに多いかが分かります。

そうなると当時の70万円がどれくらい価値があったのかを知りたいところですが、

世の中の仕組みや人々の暮らしが異なるため

正確に換算することはなかなか難しいものがあります。


また、物価や賃金水準も年々変化しているので

同じ明治時代でも前半と後半では違いがあります。

そのためあくまでも参考としてのお話です。

明治30年頃の小学校の教員や警察官の初任給は月8〜9円くらい、

一人前の大工などベテラン技術者で月20円くらいだったようです。

このようなことから考えると当時の庶民にとっての1円は、

現在の2万円くらいの重みがあったのかもしれません。

仮にこれで計算すると当時の70万円は現在の140億円になります。


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