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職場のQ&A

【継続雇用制度と労使協定】2306号外−1

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継続雇用制度の対象者に係る基準を労使協定で定めた場合は、

労働基準監督署に届け出る必要はあるのですか。

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常時10人以上の労働者を使用する使用者が、

継続雇用制度の対象者に係る基準を労使協定で定めた場合には、

就業規則の絶対的必要記載事項である

「退職に関する事項」に該当することとなります。

このため、労働基準法第89条に定めるところにより、

労使協定により基準を策定した旨を就業規則に定め、

就業規則の変更を管轄の労働基準監督署に届け出る必要があります。

また、継続雇用制度の対象者に係る基準を定めた労使協定そのものは、

労働基準監督署に届け出る必要はありません。

(就業規則への記載例1)

第○条 従業員の定年は満60歳とし、60歳に達した年度の末日をもって退職とする。ただし、      本人が希望し、高年齢者雇用安定法第9条第2項に基づく労使協定により定められた      基準に該当した者については、65歳まで継続雇用する。

(就業規則への記載例2)

第○条 従業員の定年は満60歳とし、60歳に達した年度の末日をもって退職とする。ただし、      高年齢者雇用安定法第9条第2項に基づく労使協定の定めるところにより、次の各号      に掲げる基準のいずれにも該当する者については、65歳まで継続雇用する。

(1)引き続き勤務することを希望している者

(2)過去○年間の出勤率が○%以上の者

(3)直近の健康診断の結果、業務遂行に問題がないこと

(4)○○○○

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労使協定等で定める基準とはどのようなものなのですか。

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労使協定で定める基準の策定に当たっては、

労働組合等と事業主との間で十分に協議の上、

各企業の実情に応じて定められることを想定しており、

その内容については、原則として労使に委ねられるものです。

ただし、労使で十分に協議の上、定められたものであっても、

事業主が恣意的に継続雇用を排除しようとするなど本改正の趣旨や、

他の労働関連法規に反する又は公序良俗に反するものは認められません。

【 適切ではないと考えられる例】

『会社が必要と認めた者に限る』(基準がないことと等しく、

 これのみでは本改正の趣旨に反するおそれがある)、

『上司の推薦がある者に限る』(基準がないことと等しく、

 これのみでは本改正の趣旨に反するおそれがある)、

『男性(女性)に限る』(男女差別に該当)、

『組合活動に従事していない者』(不当労働行為に該当)

なお、継続雇用制度の対象となる高年齢者に係る基準については、

以下の点に留意して策定されたものが望ましいと考えられます。

@意欲、能力等をできる限り具体的に測るものであること(具体性)

A労働者自ら基準に適合するか否かを一定程度予見することができ、到達していない労働者  に対して能力開発等を促すことができるような具体性を有するものであること。

B必要とされる能力等が客観的に示されており、該当可能性を予見することができるものであ  ること(客観性)

企業や上司等の主観的な選択ではなく、

基準に該当するか否かを労働者が客観的に予見可能で、

該当の有無について紛争を招くことのないよう配慮されたものであること。


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